アミノ酸

人間のカラダの構成要素

人間のカラダは主に水とタンパク質でできています。
カラダの約60%がタンパク質、約15%が脂質、約5%が糖質とその他の成分で合成されています。

人のカラダには約10万種類ののタンパク質があると言われており、それらのタンパク質は、20種類のアミノ酸の結合で構成されています。

カラダをつくるアミノ酸

現在(2020年6月)500種類以上のアミノ酸が確認されています。
人体はわずか20種類のアミノ酸を原料に、遺伝子情報に基づきつながることで、皮膚・爪・髪の毛・筋肉・血液成分・内蔵・骨、そのすべてを作っています。
特に髪の毛や爪は、80%がアミノ酸、20%が水分でできています。

アミノ酸のその他の働き

  • ホルモンとして生理作用の調整
  • 酵素として代謝を調整
  • 神経伝達物質の材料になる
  • 身体を守る免疫抗体になる
  • 骨、筋肉、皮膚、髪、血液をつくる
  • 活動のエネルギーになる

つまり、アミノ酸は全ての生命の源であり、アミノ酸が不足すると、健康な身体や生活を維持することができなくなります。

体内の細胞は毎日1兆個入れ替わると言われています。
毎日十分なアミノ酸が必要になります。

アミノ酸が不足するとどうなるのか?

優先順位に合わせてタンパク質が合成されるため、アミノ酸が不足していると、優先順位の低い部分がトラブルを起こします。

カスケード理論

カスケードとは「段々滝」を意味しています。
カスケード
アミノ酸が体内に入ってきた時、全体の器官に少しずつ分配されると思いますか?
心臓から皮膚に至るまで同じように分配はされません。
栄養には「選択的優位性」というのがあり、栄養素が必要な器官から優先的に消費されていくのです。
また、栄養素が消費される優先順位には個体差があります。
上からアミノ酸が流れて来た時に、充分に栄養素が満たされてから次の段の滝へとアミノ酸が流れていきます。
人間は命に関わる器官を優先して守ろうとしますので、優先順位はまずは生命維持のための血液成分で、次は脳などの中枢神経、そして五臓六腑、骨や眼・その他部位、髪・爪・皮膚などとなります。
つまり、アミノ酸が不足すると、まず優先順位上位の臓器や血液成分にまわりますので、爪や皮膚にまで行き渡らなかった場合、爪や皮膚がボロボロの状態になるうるわけです。髪や爪や皮膚はすごく綺麗で、心臓や脳や内臓はボロボロという人はいませんね。

20種類のアミノ酸

アミノ酸は次のように分類されます。

  • 必須アミノ酸
    イソロイシン、ロイシン、バリン、ヒスチジン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン
  • 非必須アミノ酸
    アスパラギン、アスパラギン酸、アラニン、アルギニン、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリン、チロシン
  • 遊離アミノ酸
    シトルリン 、 GABA、テアニン、オルニチン、タウリン

必須アミノ酸は体内では合成できないため、必ず食事など外部から摂取する必要があります。
また、アルギニンは非必須アミノ酸ですが、体内でつくりだせる量は少なく、不足した分を食事で補う必要があるため、準必須アミノ酸とも呼ばれています。

食品のプロテインスコア

プロテインスコアとは、タンパク質の品質を評価する指標です。

たまご100
サンマ96
イワシ91
マトン90
豚肉90
カジキ89
アジ89
鶏肉87
イカ86
そば85
ロースハム84
チーズ83
牛肉80
牛乳74
オートミール74
えび73
米飯73
タコ72
サケ66
たらこ64
うどん56
大豆56
納豆55
とうふ51
ピーナッツ48
じゃがいも48
食パン44
みそ44
しいたけ18
コーンフレーク16

プロテインスコアの高い食品は限られているため、毎日の食事では必須アミノ酸が足りません。

米やパンなど、私達の主食は糖質が非常に多いです。

健康への近道は、糖質が少なく、タンパク質が多い食事です。

カラダを木に例えると・・・

アミノ酸は根幹であり、ビタミン・ミネラル等は枝葉と考えられます。

第一義

人体補助食品:アミノ酸

第二義

栄養補助食品・健康補助食品:ビタミン、ミネラル、酵素、乳酸菌、アロエベラ、水素、ハーブティー、ミドリムシ、プラセンタ、コラーゲン、コンドロイチン、グルコサミン

アルブミン

血液検査を受けた時に「アルブミン」値があります。
(※検査時に希望しないとアルブミン値が出ないこともあります。献血ではアルブミン値を知ることができます)
アルブミンは健康長寿の栄養素と言われています。

  • 血液や筋肉の原料となるタンパク質
  • 肝臓でのみアミノ酸から作られるタンパク質
  • 身体に栄養素を届ける船の役目(薬なども運ぶ)
  • 母乳の主成分

アルブミン数値

血液検査でわかる低栄養
●アルブミン数値

4.3以上優秀
4.1〜4.2普通
4.0以下要注意
3.8以下危険

アルブミンが低下すると・・・

  • 筋力が低下して歩けなくなる
  • 免疫が低下し、病気になりやすく治りにくくなる
  • 認知症になるリスクが高まる
  • 心臓への負担が大きくなる

アルブミン値は老化の重要な指標です。

胃腸の老化

年齢とともに消化酵素の働きも老化していきますが、その中でも最終的にタンパク質をアミノ酸にする「トリプシン」という酵素は、20代を100とすると、40代で40%、70代では30%まで低下します。
また、アミノ酸が吸収されないと、アミノ酸を原料として肝臓で合成されるアルブミンは当然作られず、血中アルブミン値の低下を招くことになります。

いつまでも元気で若々しくいるためには、アミノ酸をしっかり摂ることが重要です。

肌表面の保湿に欠かせないNMFとは

NMF(Natural Moisturizing Factor)は天然保湿因子を指しますが、NMFの50%以上をアミノ酸が構成しています。
ミネラル18.5%、グルタミン酸12.0%、乳酸塩12.0%、糖・有機酸、ペプチド等8.5%、尿素7.0%、その他2.0%という順になります。

天然保湿因子NMF

  • 角質層に存在する天然のうるおい成分
  • 角質層重量の約30%を占める
  • なくなると皮膚の保湿力が低下する

美容成分であるコラーゲンは100%、さまざまなアミノ酸からできています。
アミノ酸はコラーゲンよりも効率よく美肌を実現します。
コラーゲンは、アミノ酸が連なった3本のらせん構造でできています。
コラーゲンの1/3000のアミノ酸は、角質層の奥まで素早く浸透することで、皮膚細胞の代謝を促進し、コラーゲンの再合成を助けます。





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