第三者サイドからのアトピー観

いろんなアトピーではない人から「アトピーってどう見えるか?」というのを募ってみた。
別に意味のないことに思えるかも知れないが、とにかくどう映っているのかを何でもいいから書いてもらうようにたのんだ次第である。

あとっぷ72号 2006.09

子どものころアトピーを持っている友達は誰もいませんでした。
生まれ育った場所が北海道の自然の多い所だったため、大気や環境破壊はそれほど進んでおらず、水も少し離れたところには綺麗な湧き水が出ているような状況でもあり、体への害になる要素は都会に比べると少なかったことも関係しているのかもしれません。

その後関西・関東を転々とし、昨年大阪市内に移り住み、そこでひどいアトピー症状を抱えている友人と出会いました。明るく非常にユーモラスな友人は、淡々とアトピーに関する様々な話をしてくれました。

病院での治療、薬のこと、自ら実践している食事・サプリ療法、会社でのこと。さらに体験として、痒い、眠れない、人に会いたくない、時には自分自身を追いつめてしまう・・・等々。

その彼との付き合いの中で私にとって強く印象に残っているエピソードがあります。

年明け早々のある日曜日、数名の仲間と待ち合わせをしていたのですがその彼だけがきませんでした。一時間も二時間も半日も待ちましたが連絡もありませんでした。

いつも連絡はマメな彼なのにメールも電話も繋がらない状況が一日続きました。『連絡くらい何故できないんだろう』と苛立つ気持ちもありました。

その日の深夜彼から一通のメールがきました。
「今日はすみません。どうしても行けなかった。心が折れてしまってました。」精一杯打ったことがよく感じ取れるメールでした。後になって聞くと、良くなりかけていたアトピーが一日で極度に悪化し気持ちも体も前には向けなかったということでした。

私はそれまでの理解の甘さに気がつきました。 同じ経験をしていない中で「理解」するということへの限界を感じました。
ただ、気持ちよい関係であり続けるためにも「知る」という行為はとても大切に思えます。

そして知らない人が「知る」というきっかけを作るということも同時に必要な気がします。

今回アトピー的自由計画でラジオ出演させていただく機会に恵まれ、参加されている方とふれあうことができました。その中でまた非常に大きな気づきもありました。

「日常の何気ない会話で孤独に追いやることもある」
「街中での、お手伝いしましょうかのおせっかい」

とにかく収録中は色々なことにハッとさせられました。
今後も繋がりを持ちながら様々な気づきをもらっていくでしょう。
これから出逢う人たちへ自分自身も何かできることはあるのではないかと思っています。

FMwaiwai_sattian.jpg     ≪大阪市/福田早智子≫

あとっぷ71号 2006.07

はじめまして☆原陽子と申します(*^_^*)

先日、山下さんにお声を掛けて頂いて、『アトピー的自由計画』というラジオ番組に飛び入り参加させて頂きました!
そこで初めてアトピーの人の率直な意見等を聞かせてもらったのです。

そこで感じたことは、私自身「アトピーのことを知らなさ過ぎる」ということ。
周りにアトピー患者がほとんどいないと、実際にアトピー患者の話を聞く機会もほとんどないですし、なかなか情報も入ってきません。

洋服のタグが首に触れるとかゆい、シャツが擦れて痛い日もあるなど、アトピー患者の人にとっては当たり前のことだと思うのですが、恥ずかしながら私は話を聞いて初めて、「なるほど」と思ったのでした。

今回お話させてもらったのは男性ばかりだったのですが、気になってネットで調べてみると、やはり女性であればブラジャーの紐、ストッキング等もかゆみの原因になっているとのこと。
ただ、就職活動等ではストッキングを着用するのは、ルールのようになっているので我慢を強いられている状況はつらいだろうと思います。

そういった状況ですら、まだまだ一般の人には理解が少ないばかりに「自己管理ができていない」とみられがちという文面をみて悲しくなりました。

現在子供や若者の約1割に症状が見られるというアトピー性皮膚炎。

今回、アトピー患者の人と接する機会を頂けたことによって、問題意識がでてきました。少しですが、以前に比べると理解できることも増えました。

もっともっと多くの人がアトピーに関する理解を深めていけたら、アトピー患者が必要以上に症状を気にせず、受け入れながら暮らせるのに、と強く思いました。

そういう意味でこの『あとっぷ』は情報発信の素晴らしいツールだと思います!!
一人でも多くの人に広めることで、少しずつでも社会認知されていくことを
心から願っています!
もちろん私もどんどん配らせてもらいますよー!!!!

                            
FMwaiwai_yoko.jpg            ≪南あわじ市/原陽子≫

あとっぷ26号 1999.01

僕は今年の7月から8月にかけて入院していました。入院といってもアトピーではありません。心臓の病気で手術をしました。手術に対して弱気の僕を精神的に助けてくれたのが、アトピーの彼女でした。

彼女は「病気は気から!私も前はアトピーがひどかってんけど、なってしもたものはしょうがない。これからやりたいことのために今は前向きに頑張ろうと思っていたら、どんどんよくなってんで!」と勇気づけてくれました。

彼女はアトピーという病気で、物事を前向きに考えた方がいい、悲観的に考えてもいいことがないと、教えてもらったのだと思います。僕もそういった気持ちで手術にのぞむと、とても楽でした。

一ヶ月後退院し、元気になりました。彼女も今はだいぶアトピーが良くなり、お菓子の職人をやっています。お菓子の職人というのは、大変重労働で水仕事も多く、そのうえ小麦粉や生卵が肌にとても悪い仕事です。

僕は心配で「アトピーにいいことないんとちゃうん?そんな仕事して大丈夫なん?」と聞くと、彼女は「好きでやってる仕事やし大丈夫」と言います。やりたいことをやっていた方が、体には良くて前よりもアトピーが良くなったと言います。やりたいことを我慢しすぎる方がストレスがたまり、アトピーにはよくないそうです。今ではお化粧までできるようになったと、とてもうれしそうに僕に言います。

僕は心臓が悪く、彼女はアトピーですが、これからも二人でお互いを理解して前向きに考えて頑張って行こうと思います。
   ≪京都府/N 雅巳/23歳≫

あとっぷ2号 1995.03

学生時代のアルバイトで歯科医院の助手をしていた。
その院長の奥さんがアトピーだった。
顔をかき、時にはパンパンとはたき、化粧はできなかった。
洗い物をするときはゴム手袋を離せなかった。
その頃はアトピーというのは、ただ身体がかゆい皮フ病、ぐらいの感じしかなかったし、それほど世間でも取り沙汰していなかったように思う。

十年たった今、アトピーに悩む、というより戦っている友人を見ると、ただの皮フ病とはあまりにもかけ離れている病気のように感じる。

アトピーは、そのしんどさや辛さをアトピーでない人にはなかなか理解してもらえず、時には誤解さえも生んでしまう。

私自身、急性肝炎で四十日間入院した経験をもつが、入院当初は退院のメドも立たず、慢性化したらどうしよう、よくなってもまた悪くなったらどうしよう。 一日中身体がだるい。
などという不安と症状は、ギプスをしたり、腹を切ったりしているわけでもないため、他人には理解し難いものもあり、なまけているようにとられることもある。

幸い完治したが、アトピーの人のステロイドとの戦いは本当にその辛さを分けあったものしかわからないと思う。
だから私はわかったようなことは言わない。
頑張れとも言わない。
ただ人間にはそれが病気であれ何であれ、人生のお荷物があり、それにつき合って生きていくということ。

大事なのはその重さにつぶされないようにあきらめることなく少しでも前進をしていくことだと思う。

≪K 純子/新聞社編集部≫


あとっぷ1号 1995.01

アトピー性皮膚炎について

まず最初に、わたしがアトピー性皮膚炎についてほとんど知識のない人間であると宣言しておきます。
ですから、素っ頓狂なことを言うかも知れませんが、大目に見てやってほしいと思います。

先日、吹田市内の大きな病院へ行ったときのことですが、皮膚科の前に診察の順番を待っている子供のほとんどが「アトピー」だったことを覚えています。

そのとき「深刻なんだなぁ」という印象を受けました。
仕事柄(学校教員)子供の状態には敏感な方だと思いますが、アトピーに関しては不明な点が多いのです。
それは細かな情報が多く、正直「どの情報を信用していいものか分からない」からです。
例えば、治療法などにおいても、「子供がおなかにいるときから食事に気をつけなければならない」とかいう記事が盛んに婦人雑誌などに記載されましたが、実際には「逆効果」だった事例もあると言います。
どうして治療法に諸説があるのかというと、結局「原因が複数あり、はっきりしない」(UTAN「今子供が危ない」より)ということだそうです。

しかし、なす術がないのでしょうか?
アトピー性皮膚炎が病気として認知されてきたのは最近のことと思います。
この「最近」に注目して、今と昔の変化を捉えてみるとどうでしょうか。
今更1つ1つ事例を挙げてみる必要はないくらい大きく環境が変化しています。
食べ物は農薬や保存料などの化合物が入り、空気は化石燃料を燃やした後の「化合物」が入り交じり、水は人工物による「水質汚染」が広がっています。
「自然の中で生まれ育った」人間の環境が、人間の手で「人工物」ばかりの環境に「大きく変化」しているのです。
人間は人間らしい「文化的な生活」を追いかけるばっかりに、皮肉にも普通に生き難い環境を作ってしまったと言えるでしょう。

つまり、原因は「環境にある」というのが一応の結論と言えるのですが、私の結論を付け加えますと、「関係のない人は予備軍」ということです。
これは別にアトピーに限らず、障害者問題などすべての面にもあてはまることなのですが、いつだれが「アトピーになるかは解らない」ということです。

ですから私たち「関係のない」人間も「対岸の火」と捉えずに、情報を性格に捉えアトピーのことも知っておかなくてはならないと思うのです。

≪M 昌二/高校教師≫


あとっぷ創刊号 1994.11

外野からのぞいたアトピー

「アトピー」って何?
非アトピーの我々はアトピーという言葉をよく目にする割に実態を良く知らない。

「アトピーは子供の病気で大人になれば治る」
とか、
「大人のアトピーは女性だけ」
「アトピーは食べ物や衣類が原因」
などと誤った知識を持っている人が実に多い。

しかし最近、新素材や天然成分を売り物にした新商品が多く、やたらに「アトピーに効果アリ」とアピールしている。

薬事法などの取締も厳しいはずなのに、軽々しく効き目を表示した無責任な製品も多いと思う。
ますます誤ったアトピー認識が深まりそうな今日この頃。

私はアレルギー性鼻炎に悩まされて15年を越える。
ここ7,8年はブームで患者も増加、メジャーな存在になった。
新聞、雑誌、TVなどマスコミにも盛んに登場し、理解者も増え、仕事場や家庭でも過ごしやすくなった。

昔は風邪、蓄膿症、怠け病とか色々言われてまいっていた。
今はアレルギーにも千差万別、人それぞれ。

野球の解説者が「あの選手はアレルギー性鼻炎だからこのシーズンは不調ですヨ」と言われる時代になった。
良い悪いは別にして、アレルギーとアトピーの認識のされ方に大きく差を感じる。

まだまだアトピーは閉ざされた世界。
外見に大きな影響が大きく、世間に出づらいことや他人に言いづらいこともあるんでしょうが、もっと情報を、もっと生の声を、もっとオープンにしてもよいのでは。

現代はアトピーやストレスによる心身の不調など、原因を特定しにくい病気が多く、西洋医学だけでは限界を感じる人も多いと思う。
自然治癒力を引き出す東洋医学に興味を持つ人が欧米にも増加。
ニューヨークにはファーストフード感覚に手軽にうけれる指圧院も登場したとか。

治療ではない「癒す」が現代のトレンドのキーワードになっているらしい。
心身共に「癒す」ことで、現代の難解な病に打ち勝ってほしい。
がんばれ。

≪T けいこ/店舗・商品プランナー≫



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