役立つ情報・レポート

講演会レポートや役立つ情報などを紹介します。

アトピー改善アドバイザー 桑野やすしさんの無料メール講座

アトピーを味わい尽くすと、人生が変わるで有名な桑野やすしさんが、無料のメール講座を始められました。
これはかなり役立つ情報だと思います。
ぜひ登録をオススメします。

【無料メール講座】

このメール講座では、

アトピックキューブの6つの側面について、

順に解説していきます。

読み終わった頃には、

今までぼんやりしていたアトピーのイメージが、

霧が晴れたように鮮明になるように書いています。

アトピーと向き合うのは正直面倒くさい。

でも理解することで意外とすんなり行動に移せたりするものです。

できるだけ噛み砕いて、例え話を盛り込んで、

分かりやすい表現でお伝えします。

楽しみに読んでいただければ嬉しいです。

《桑野やすし》



お申し込み


アトピー患者のためのSNSサービスuntickle(アンティクル)

インターネットでのアトピー患者の情報交換は、ふつう掲示板などでされています。
しかし、自分が質問したい症状についての回答はすぐにこないもの。
身体をボリボリ掻きながら、なんとかいい情報はないかとネットサーフィンをし続けてくたびれたことってありませんか?

アトピー患者のためのSNSサービスuntickle(アンティクル)は、自分が悪化した部位や症状などに応じて検索できるシステムなんです。

検索結果には、その症状を改善した人の生の情報も掲載されています。
また、あなたにとってのアトピー対策も、情報として共有することができるんです。

SNSのアトピー版ですね。頻繁に活用できそう(^ ^)

untickle


アトピーナビゲーションに参加して(2013.07.07)

アトピーナビゲーションに参加したのが7月7日の七夕なので、
あれ? もうこんなに日が経ってるんですね。

最近、ほんとにあっという間に一日が経っていきます。

6月のアトナビに参加して、今回で2回目となります。

今回も期待以上の内容でした。

しょーちゃんさんと健人さんの漫才いや、トークライヴは息がぴったりでしたね。

でも彼らは先月の6月のアトナビで出会ったばかりなんですね。

お話の内容はたっぷり精神世界です。

お互いのアトピー歴を聞いていると、結局は心の話になるんですね。
ごもっともだと思います。

巷にはアトピー治療に関して莫大な情報があります。

一体どれを選択すればアトピーが良くなるのか?

答えは、どれも良くならないし、どれも良くなるんですね。

つまり、自分の心がスッキリした時に、
大前提として、自分らしくなれた時に、
あなたが心地よい選択をすれば、
何をやっても良くなるんではないかと思えたんです。

油っこいものや、甘いものを欲しているのに、
無理にやめても良くならない。

でも、自分らしく生きれるようになれば、
自然に野菜を多く欲したり、世間で言われている身体に良いとされるものが、
欲しくなるのではないでしょうか?

自然に甘いものが減って、自然に腹八分になって、
自然に姿勢に意識を向けるようになるのではないでしょうか?

ですから、本人のアトピーに対する抵抗がある時には、
どんなアトピー療法をやっても効かないのはそこんところが原因ではないでしょうか?

アトピー性皮膚炎を患う人のキーワード
「怒り」「ためこみ」「がまん」・・・

これらが処理できて溶けていけば・・・

いつの間にか健康体になっているのではないでしょうか。

続いて、ファッションカラーセラピスト そらさん。

この方は、7年ほど前にライフワークパーティというイベントで講演された時に出会ったのですが、アトピーを患っておられるとは存じませんでした。

しかし、カミングアウトされたのでしょうか、久しぶりにお会いしたそらさんは、
とてもイキイキとしておられました。

勉強量もすごいと感じました。

個人的にお話した時も、前回にお会いした時と別人のような風格がありました。

それは上から目線になったり傲慢になっているのではなく、より正直に誠実に接していただけたということなんです。

そらさんがおっしゃった言葉が印象に残っています。

「アトピーの人はインプットが多すぎる。 人の10倍はアウトプットが必要です」

これは腑に落ちましたね。

他人に何を言われても気にせず、気持ちの良いアウトプットをしていきたいと思えるようになりました。

アトピーナビゲーション2013.07.07
当日参加された皆さん、今後ともこのご縁を宜しくおねがいします。


「障がい理解」の授業に参加して

去る11月8日、大阪府立阿武野高等学校にて、「障がい理解」についての授業が行われました。

私は、この授業にお誘いいただきましたアトピー関連で親交のあるKさんと共に、講師として参加しました。

レポートはこちらです。>>

【科学朝日】アトピー性皮膚炎と患者の思い

安藤直子さんが、【科学朝日】に掲載されました。
■WEBRONZA+【科学朝日】アトピー性皮膚炎と患者の思い
(collaborate with 朝日ニュースター、2月23日放送)2012年02月29日
http://astand.asahi.com/magazine/wrscience/special/2012022700009.html

安藤直子さんの著書

アトピー性皮膚炎 患者1000人の証言

安藤 直子 子どもの未来社 2008-11
売り上げランキング : 79968
by ヨメレバ


「体質」ってなんだ? −分子栄養学から見る個人差−

はじめまして。代表の山下さんとご縁があり、僭越ながら今回このような記事を書かせていただくことになりました。
私は現在26歳の会社員。3年前、社会人になって間もなくアトピーの症状が現れました。

小さい頃にもアトピーに悩まされていましたが、中高大の学生時代はすっかり良くなっていましたので、再発の事実は非常にショックでしたね。
それから2年間ステロイドのお世話になったのですが、このままでは永遠に治らないと思い、一念発起脱ステに挑みました。

酷いリバウンドの中、知り合い(今では兄のように慕っています)に「分子栄養学」という学問の存在を教わり、衝撃を受けたのです。「これなら治るかもしれない!」。そこからセミナーに通ったり本を読んだりして、ほぼ独学でこの分野を学びました。今日はまだまだ未熟な知識の中からですが、自分が学んだことの中で最も大きな気づきを皆さんと共有したいと思います。

「俺、風邪ひきやすい体質なんだよね」とか、「私、太りやすい体質だから」とか、「うちの家系は糖尿家系なんだ」とか。よく聞きますね。いろんな体の悩みを皆さん抱えてらっしゃるわけですが、「体質」という言葉で納得してあきらめてしまってませんか?
僕もそうでしたよ。医者ですら「体質ですから、上手につきあっていきましょう」なんて言うわけです。
「体質」とは何なのか説明してくれる方はなかなかいません。
 
では、体質とはいったいなんなのか?

からだが持っている機能は、それはもう数えきれないほどあります。
筋肉を伸び縮みさせる、痛いと感じる、毛を生えさせる、アルコールを分解する、消化する、外敵を駆除する、傷を治す、等々。

そして、これらの機能の働き具合は人によって「ばらつき」があるわけですよ。アルコールをたくさん分解できる人、できない人。毛がよく生える人、生えない人。傷がすぐ治る人、治らない人。
こういった「ばらつき」のことを「体質」と呼んでいるわけです。

そうすると次の疑問は「からだの機能」を担っているのは誰?ということです。答えは「酵素」です。
酵素はからだの中での化学反応を司る物質で、実に3000種類を超える酵素が体内に存在すると言われています。

これらの酵素全てが各々のもつ役割を100%こなせている状態であれば健康と言えます。

ただし、酵素やホルモンが作られたり働いたりするときには、ビタミン・ミネラルが必要なんです。
しかも、この酵素が働くにはこのビタミン、みたいに決まっています。例えば、アルコールを分解する酵素が働くにはナイアシン(ビタミンB の仲間)というビタミンが必要です。
ところが、ナイアシンを必要としている酵素はアルコール分解酵素だけではありません。
なので、ナイアシンの量が足りないとナイアシンの争奪戦が起こりますね。

このとき、優先的にナイアシンが配分される酵素と後回しにされる酵素があるんです。そして、どの酵素に優先的に配分されるかは遺伝子によって決まっています。

つまり人によって優先順位が異なるわけです。アルコール分解酵素に優先的にナイアシンが配分される人は酒に強く、他の酵素にばかりナイアシンが配分される人は酒に弱い傾向にあるのです。

だいぶ体質の本質が見えてきましたね。つまり、「ビタミン・ミネラルが酵素やホルモンに配分される優先順位の違い」が「体質」を決めるというわけなんですよ。「ばらついて」いたのはビタミン・ミネラル配分の優先順位だったんですね。

「体質」のイメージ、沸いてきましたか?

ただ、優先順位の高い酵素たちはなにも、入ってくる栄養を全部使い切ろうなんて思っていません。自分が必要とする分だけ使えば次の順番の酵素にも回すんです。ということは、優先順位の最も低い酵素やホルモンにも行き渡るだけのビタミン・ミネラルを取ったらどうなるでしょう?
今まで動いていなかった酵素やホルモンが動き始めるんですね。からだの歯車が全て回り始めるんです。そうすると、これまで調子の悪かった部分、人よりも弱かった部分が改善されていきます。
これを「体質改善」というんです。

「体質だから…」とあきらめることはありません。「体質」の本質を追究してみましょう。自分の「体質改善」に必要なものが分かれば、からだは変えられます。分子栄養学はそのためのヒントを多く与えてくれます。

≪camereon≫

ブログ:http://ameblo.jp/atopi-plus/


佐藤健二先生 第4回横浜アトピー性皮膚炎講演会

佐藤先生講演レポート・横浜

平成21年4月12日 横浜市技能文化会館で行われたatopic主催の「第4回横浜アトピー性皮膚炎講演会」に参加した際の報告を、私の記憶と記録の範囲でさせていただきたいと思います。

当日は予定定員96名に対して、イス席は満席・15〜20名ほどの方が立って聴講されるほどの盛況ぶりでした。できるだけステロイドなどの薬品を使わずに治していく、という治療方針に対する関心の高さを如実に表していると感じました。

当日は以下のような進行でした。

1. 来賓Dr.の紹介

   吉沢Dr. (吉沢皮膚科)

   藤澤Dr.(藤澤皮膚科)

   みなくちDr.(みなくち皮フ科医院)

2.  atopic代表、・水島氏挨拶

   Atopicの活動の説明などがありました。

3.  佐藤美津子Dr.挨拶

   小児科医の立場からのアトピー治療の現状につてのお話でした。

4. 佐藤Dr.の講演(本日のメイン)

   今日の講演のテーマ

  1. アトピーとは
  2. アトピー患者は増えているか
  3. 脱ステ成功の証拠とアトピーの減少。
  4. アトピーはアレルギー疾患か
  5. 小児での治療
  6. 脱ステの方法・評価
  7. 脱保湿について
  8. なぜ、外用ステロイドをそれほど問題視するのか
  9. その他

5. 患者さんの体験談

6. 藤澤Dr.の講演

   時間の関係で、10分程度の簡単なものでした。(詳細は省略)

   テーマは、アトピー治癒とステロイド使用との関係、藤澤Dr.の治療現場でのデータとそれに基づく考察、といったものでした。

7. 質疑応答

終了

以上がこの日の講演会の内容のあらましです。

では、この日のメインである佐藤先生の講演について報告させていただきます。ただ、細かな内容全てをここに紹介するのは少々無理があり、また私の記憶や記録も確実とは言い難いので、さらなる詳細について興味のある方は佐藤先生の著書「患者に学んだ成人型アトピー治療・つげ書房新社」をご一読いただきたいと思います。以下、テーマに沿って佐藤Dr.のお話の要約を報告します。

1.アトピーとはどういうものか

アトピーは本来人間の自然治癒力で治るものであり、原則としてステロイド剤の使用は不要である。

2.アトピー患者は増えているか

イメージ的には増えているように思われているが、実は「患者の数」が増えているのではなく、「なかなか治りづらくなって成人期までアトピーを引きずってしまう人」が増えている。なぜか?
それは多くの皮膚科医の、自然治癒力の軽視・それに基づく安易なステロイド剤や保湿の濫用にある。

ここに、「純粋なアトピー」に「ステロイド・保湿依存による皮膚炎」を併発している「成人型アトピー」の概念を認める。

3.脱ステ成功の証拠とアトピーの減少

自身の治療現場での経験によると、脱ステ、脱保湿は症状改善に効果的である(この辺の詳細はDr.の著書を参照してください。情報量が多くてフォローしきれませんでした)。

原則として、薬剤の投与などをしないと、治る。ステロイドや保湿のせいで「治りにくく」なっているだけであり、治らないのではない。適度な運動や日常生活を規則正しくすることで、心身をリラックスさせれば、自然治癒力によりゆっくりとではあるが直っていく。

4.アトピーはアレルギー疾患か

アトピーは、アレルギー疾患ではない。IGEの数値とアトピーは関係がない。実際、アトピーが治ってかなり長時間経過しないとIGE数値は下がらない。つまり、両者は連動していない。
よって、IGE検査はアトピーに関する目安にはならない。
IGE数値に振り回されないことが大切(医者や親も、思い込みを排除すべき)。
アナフィラキシーショックなど本当のアレルギーは確かに存在するが、極めて少なく、IGE検査もあまりあてにはならない。

食べ物は、原則、なにをたべてもOK。ダニもアトピーに関しては無関係。ただし、ダニについては、喘息・アレルギー性鼻炎・花粉症などには悪影響を及ぼすので注意。

5.小児での治療

基本は何もしないこと。痒がれば掻かせてもよい。ただし、服や布団の温度調節はこまめに。「痒がる子供の抱っこ」は、しないほうが良い。
(ここで、「子供のストレスを取り除いてあげるという点で、抱っこはしてあげた方が良い」、という来賓Dr.の発言あり。議論を交えるも結局見解の一致は見ず。)

小児期にステロイドを一度でも使用した場合でも成人型アトピーにならないようにするには、
?成人期になってからは二度と使用しない、
?成人期に使ってしまった人はゆっくりと減らすこと、
?成人期になってどうしても使用する必要がある場合は最も弱いものを少量だけ、という使い方で。

6.脱ステロイドの方法・評価

〜ここがこの講演の核心だと思いますが、それだけに情報量が多く内容も難易度が高くデリケートなものになりましたので、やはりDr.の著書を参照していただくのが、最も間違いが無いと思います。大雑把には以下のような事でした。〜

 脱ステの方法には大きく2パターンある。

?.一気にやめる方法

?.ゆっくり量を減らしていく方法

があり、どちらを選択するかは当人の考え・仕事や家庭の状況など、諸事情を医師と相談して決める。

場合によっては、顔にはステロイドを使用しつつそれ以外の服で隠れる場所から脱ステしていき、脱ステに対する不安を払拭したうえで顔の脱ステに取り掛かる、というやり方もあるので、臨機応変にやっていくことも出来る。

どのやり方にもいえることは、時間がかかること。とにかく焦らずゆっくりと取り組んでいくことが肝要である。

実際に脱ステロイドに取り組んだ患者さんにアンケートを採った結果、取り組み始めてから時間が経過している患者ほど回復の度合いが大きく、時間の経過が小さい患者ほど回復の程度も小さい、という結果が出た。

脱ステを途中で断念した患者の多くが、始めてから初期の一時的な悪化に耐えられずにまたステロイドに頼ってしまうのは、こういう事も一因であろう。
やはり、忍耐、焦らない、時間をかけることが大切である。

7.脱保湿について

〜なぜ脱保湿の発想に至ったか、また、保湿依存の恐ろしさについて、Dr.自身の子供時代のアトピーの実体験や、診察の現場での経験などを交え、お話し下さいました。〜

8.なぜ外用ステロイドをそれほど問題視するのか

マウス実験によると、ステロイド剤外用後の皮膚内濃度はとても高いが、体外に排出される速度も速く、残留量自体は少ない。

問題は、外用によって撹乱された身体機能が正常なものに回復するのには短期間では済まず、外用とその中止による身体への影響は想像以上に強いものと考えられる。
〜具体的な実験数値は著書を参照して下さい〜

9.その他

プロトピックはステロイドより怖い薬品。ステロイドよりも治りは遅くなる。絶対に使用してはならない。
(ここで、来賓Dr.より、プロトピック使用による皮膚がんの可能性が指摘される。)

佐藤Dr.の講演は以上です。

次に、質疑応答をかいつまんで紹介します。個人的な症状などについての質問は省略します。

  • 入浴について
    過度の入浴、洗いすぎ、には注意すること。
  • 食餌制限とストレス(子供のスナック菓子など、一切やめるべきか?)
    三度の食事の内容・時間を正しくすれば、少々の菓子、間食はOK。
  • ステロイドが含有されているとは表示されていないが実は含まれている薬、どうやって見分ける?
    今後、一覧表をウェブサイトに載せる計画あり。
  • 眠れない時の睡眠導入剤の使用について
    OK。使用してでも夜は眠ったほうが良い。 
  • 子供を脱ステさせたい
    脱ステ・脱保湿は、やはり一時的にかなりの苦しみを当人に強いるものなので、本人の覚悟が必要。無理強いは問題。
  • 子供が夜中に痒がって、起きて掻いてしまう
    痒がったら掻かせてあげる。

  

質疑応答は以上のようなものでした。

最後に、佐藤Dr.から、ステロイドを極力使わない治療を希望する患者さんのために、「“これを医師に提示すればその旨がきちんと伝わるような定型文書”の作成を計画していて、ウェブサイトに載せて、プリントアウトして使えるようなものにしたい」、というお話が出ました。素晴しく、また心強い思いです。是非実現することを希望します。

以上が私の報告です。
冒頭でも述べましたが、ステロイドなどの薬品に頼らないアトピー治療に関する社会の関心は、間違いなく高まっていると感じました。
いくらトップダウンで薬品使用に偏った治療方針を押し付けようとしても、当の患者本人のこういう声が高まっていけば、「医療における政治力学」もそれを無視できなくなっていくはずです。

治療方法の選択肢をきちんと提示され、自由に選択する、という真っ当な患者の権利を実現するため、また、現に(少数ですが)いらっしゃるそういうDr.をサポートするため、こういう活動がもっと広がることを祈ってやみません。             

以上

≪尼崎市/匿名希望≫

ASIC 15周年シンポジウム

「アトピーステロイドを考える」ASIC15周年シンポジウムに参加して感じたこと

去る11月10日、大阪市中央公会堂にてASIC15周年シンポジウム、アトピーステロイドを考えるという催しがあり参加しました。
催しではASICのこれまでの歩みや、皮膚科の先生や、眼科の先生を招いての講演、また座談会として質疑応答の時間が設けられており、多角的に、アトピーを改めて考えてみる良い機会になりましたし、アトピーという疾患を抱えた者としては、有意義な時間を過ごせたと思います。

さて、今回この催しに参加して思ったこと、またこれからどうして行くのが良いのかなど自分なりに感じた事を書いてみたいと思います。

まずはじめに、アトピー性皮膚炎という疾患は、どうして起こるのか?また、どのようにすれば治るのか?そして、完治するのか?は、まだ明確には、わかっていないということです。

医師によっても、なんだかんだと色々あっても最終的には完治に至ると言う方もいらっしゃいますし、アトピーは付き合って行く疾患だという考えの方がいらっしゃいますので、今のところ「これだ」という断定的な言い方ができません。

ですので、講演されていた医師もこれまでのところの経過と治療実績から、一番良いと思われる治療方法など、例をあげて紹介されていました。もちろん、治療にあたっての考え方は、先生方の中でも違いはあります。

また、その考え方、治療方針に納得して治療を開始するのかどうかは、患者自身に委ねられているということです。従って、患者さんは全てを医者任せにしないことが前提になってきます。

つまり、治すのは患者自身であり、医師は治す為の方法や貴重な情報を提供してくれるアドバイザー的存在ということです。全てを医者任せにしても良くならないし、反対に患者だけが熱心に治療していても先生とコミュニケーションがしっかりとれていなければ良くならないように感じます。

そこで、治療する過程ににおいて、患者側としてはこれだけは最低限心得ておかなければならない、また必要になってくるだろうと思われる「ポイント」を現在の地点でわかっているだけ挙げてみました。

1.「話力
これは、自分自身の経験からいつも思うのですが、調子が芳しくない時や悪化した時、あなたは自分の症状をどれだけ医師に伝えられているでしょうか?

例えば、「痛い」という症状ひとつとってみても、どのように痛むのかわかりづらいものです。これは、「痒さ」も同じです。

従って、どこが、いつから、どのように、痒いのかなど、わかる範囲でいいから細かく伝える「話力」が必要になってきます。
ちなみに、先程の「痛い」という言葉は、医師が非常にわかりづらくて困る言葉のひとつだと聞いた事があります。

2.「理解力
「一を知って十を知る」なんてことは、余程の徳を積んだ人でもなかなかできるものではありません。
しかしながら、「一を知ってニ〜三を知る」ことぐらいは、努力すればなんとかなるのではないかと思います。

講演会でも話されていたように、アトピーの悪化原因は多岐に渡って存在し、また重複していることも十分考えられます。それゆえ、個人差はありますが、アトピーの症状が改善するまでには、たくさん時間がかかることもあるかと思います。

信頼できる医師なら、これまでたくさんの症例を見てきてわかっているのです。目先の症状の悪化で一喜一憂しなくても、ちゃんと改善するということが。

したがって、中長期的意味合いで話される事もあろうかと思います。ところが、患者側は悪化した目先の症状にどうしても目がいってしまい、
「とりあえず、なんとかしてくれ」
的会話をしてしまいがちになります。

ここに、会話のズレが生じることになります。
人によっては、疑心暗鬼になり「本当に治るのか?」などと考えてしまい、医師に対しての信頼性まで揺らいでくる事も。先ほども書きましたが、治すのは自分であって、医師は助言者的存在です。だからといって、医師は患者にウソの情報を教える筈がありません。

医師は患者を信頼して助言を送っているのですから、患者である、あなたも医師を信頼しないといけないのではないでしょうか?

そうならない為にも、うわべだけの言葉に早合点しないで、自分の信頼している医師が何を言わんとしているのかを理解する力が必要になってきます。

3.「余裕」から「自信」そして「自立」へ
ごく当たり前の話ですが、自分の体に異常があるとわかったら病院へ行きます。そこでは悪くなった原因がハッキリわかるもの、わからないもの色々あるかと思います。

殊、アトピー性皮膚炎の場合、悪化原因がハッキリとわからない事が多いと感じます。

これは、自分自身の経験からも、わからない事が多いからです。

例えば、
「この前アレを食べたから悪くなったのかな?」
「待てよ、その前に汗かいたままのシャツを長い間着ていたからかな?」
「最近忙しかったから、疲れているんじゃないか?」
とか悪化してから悪化する前の状況を思い返してみても、一体どれなのかわかりません。
もしかしたら、全部当てはまっているかもしれませんし、それ以外の理由かもしれません。

ですので、多少の調子が悪くなったからといってうろたえない事が必要ではないでしょうか?

「これくらいは、悪くなる事もあるよ」

と気持ちの中に余裕ができたら、しめたものではないかと思います。
そして、この「余裕」が「自信」になった時にはじめて、すぐ医師に頼らない「自立」となるのではないかと思います。もちろん、「自信過剰」はいけませんが・・・。

もし、4.という項目を掲げるとすれば、「自己流」「自分流」という事になるかもしれません。
ここで言うそれは、自分で好き勝手やるということではないということは、ここまで読んでいただけたなら分かってもらえると思います。

医師の助言をよく理解した上で、個人個人により生活体形に合わせて、自己流にアレンジしてアトピーと向き合うのが良いのではないでしょうか?

人によっては、5.6.などのようにまだまだ項目が増える方もおられるでしょうが、自分の信じた医師に伴走してもらいながら、自分自身を信じて治療をすることは大筋で変わりはないと思います。

最後に、「継続は力なり」とは、よく言ったものだなと思います。これは、どんな分野にも少なからず当てはまる事だと感じます。
もちろん、アトピーの治療にも。

私を含め、今アトピーで悩んでいる方は、一度はこう思った事はないでしょうか。「何故、私だけ?」とか「いくら治療しても治らないじゃないか」とか「(治療に要した)時間を返してくれ」なんて。

私たち、アトピーで悩んでいる人は、アトピーじゃない人にはわからない苦しみや悩みがありますが、その苦しみ、悩みを背負う事は決してマイナスの事ばかりではないと思います。
背負った苦労は、また何か別の形(分野)でプラスになる筈だと、無駄ではなかったと感じる時が来ると思います。

だから、あきらめないで、根気よく治療を続けたいと思います。「継続は力なり」です。
そして、改めてそう考えさせてくれた、今回のシンポジウムを企画されたASICの皆様に感謝申し上げます。  (京都府 匿名希望)


化学物質問題市民研究会10周年記念連続講座

「有機リン問題を考える」講師 北里大學名誉教授 石川 哲先生
 講演に参加して

私がこの講演を拝聴したかった理由は、自分自身のアトピー性皮膚炎が、脱ステを終わった後、体力がなくなり非常に疲れやすくなったことと脱ステをしてもアトピーが治らなかったこと、それに加えて化学物質過敏症患者の知人曰く
「今のアトピー性皮膚炎は、化学物質過敏症であって昔の遺伝性のアトピーと違う」
というコメントを聞き、化学物質過敏症についてもう少し詳しく知りたいとかねてから望んでいたので、すごくタイムリーなイベントでした。

当日の会場は、私のような初心者よりも会員や、また化学物質過敏症患者など化学物質過敏症について詳しい方々ばかりで会場内は熱気につつまれており、それもあってか石川先生は最初から
「この会場の方たちは、有機リンの基礎知識は当然と思うが、今日は有機リンの毒性を患者たちのスライドを交えてお話します」というコメントの後、いろいろな患者の症状特性、また、いろいろなエピソードを交えてお話されました。

有機リンの毒性については、農薬散布による化学物質過敏症、皮膚炎の症状、シックハウス症候群とだけ簡単に知っていたのみでしたので実際の症状としてエピソードを交えての講演は自分自身に当てはまることが多くちょっとショックなこともありました。

まず、顕著な例として、網膜の異常が現れるので子供では近視や乱視が多いこと。
平衡感覚が狂うので、跳び箱が飛べない、というのは跳び箱の前の踏みきりでつっかえてしまう。また平行棒では平衡感覚が狂っているのでそれができない。

これらは、まさに小学生のころの私そのものでした。

有機リンの毒性について一番関心をもって聞いた話が、免疫系変化でそれはCD26リンパ球の有意な増加、自己抗体の増加(RNA、平衡筋、免疫グロブリンG、M、A増加)であってこれらは典型的な免疫不全でありミトコンドリアのdamage損傷が推定されるとあります。(補足として、後で個人質問で聞いたのですがIGEはどのようなことでも簡単に動いてしまい、この項目に含めることはできないとのことです)

講演は個人質問の時間もあって、アトピー性皮膚炎と化学物質過敏症についての個人的に質問させてもらえました。

石川先生のお答えによると
「アトピー性皮膚炎と化学物質過敏症の患者は厳密に分けることができない。遺伝と有機リン等の環境ホルモンとの複合的なものによってアトピー性皮膚炎の患者がこれほどの増加し、また深刻化していると思われる」と。

また、「アトピー性皮膚炎は、2008年にEUがREACH規制(化学物質規正法)を本格的に開始し、環境ホルモンが地球からなくなって大気がきれいになれば、今までの化学物質過敏症型の患者が治ってしまい本来の遺伝型アトピー患者だけになり少し落ち着くのではないか」ということでした。

もう1つ、興味深い話が、化学物質研究者の石川先生他のご苦労です。
 
石川先生は有機リン農薬の人体毒性について昭和30年代から研究している方だそうですが、有機リン農薬の毒性についての米国学会研究発表には相当苦労されたエピソードを話されておりました。
 
有機リン問題とは、農薬業界等の利害が絡み、研究発表等横槍をいれて研究誌に掲載を没にされたり、怖い思いをされた話等、多々の苦労があったと。

その話を聞きながら、ステロイド問題、プロトピック問題の日本の皮膚科学会や厚生労働省の対応によく似ているなとの感想をもちました。

また、面白い裏話として、米国の大学での猟銃乱射事件の犯人のことを話していらっしゃいました。

「日本のマスコミにこの話は出てこないけれど、犯人はクリーニング店に勤務していた。私はかねてからこのような猟銃乱射事件が日本でも起きるのではないかと危惧していたけれど、つい先ごろ現実に起きてしまった」

また、「今のきれる子供たちというのはこういった問題を多分にふくんでいる」と。

そして、最後に私たちがどう対処していくかというメッセージとして
「化学物質の問題はふたをしても必ずどこからか真実が漏れてくる。そういった真の情報をうまくとらえて賢くならなければいけない」

石川先生の、長い研究生活の中での真摯な言葉はすごく印象的な言葉であり、またこの言葉はアトピー患者の薬の問題にも当てはまる言葉ではないかとの思いを強くしました。

この講演会は、
第2回2月16日(土)石川哲先生、
第3回3月15日(土)小沢邦寿先生、
第4回4月19日(土)辻万千子先生
と連続講座として化学物質問題市民研究会主催で行われます。こんな機会はめったにない貴重な講演と思われますので、もしご都合のつく方は会場でお話をじかにお聞きになったほうがよいのではと思い記事にいたしました。

化学物質問題市民研究会:http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/

 〒136-0071 
  東京都江東区亀戸7−10−1 Zビル4階
   TEL&FAX 03−5836-4358
  • 文注
    • REACH規正法とは、EUが新たにもうける化学物質規制です。
      EUの国内にて使用される化学物質で非常に高い発がん性や人体毒性の懸念のある物質に対し、高い規制を設け国内にて使用の禁止措置を設け、安全性に配慮した製品でなければ国内での販売及び使用ができない。
    • またEU圏外にて製造されたりした商品等の輸入販売に際しても高い規制措置を設け、国内持ち込みに際しては申請登録など安全性に配慮された商品でなければ販売できないなどの規制で2007年6月施行された法律です。
    • また、産業側はEUにて販売する際に安全データーシートの公開が義務付けられております。
      ただ、懸念されることはEU圏内の法律であって、国際的な法律でなく日本及びアジアでの販売にどこまでこの法律が影響(いい意味での)するかの問題があります。
                                     RIGHT:≪横浜市在住/匿名≫


通販会社フェリシモが、商品化

当時会員だったmayuさんが、フェリシモへアトピーの衣料に関する意見をメールし、見事にそれが商品化されたというレポートです。

内容は旧あとっぷホームページにあります。
こちら→ http://atop.fc2web.com/atop/_borders/_vti_cnf/kaiin.html


安保 徹  講演会 2006.04.29 (神戸市産業振興センター)

内容は旧あとっぷホームページにあります。
こちら→ http://atop.fc2web.com/study.abo.html

講演の状況をノートに書きとめ、その時耳にしたことは事実であり、なるべく忠実に再現しているつもりです。

≪山下 剛史≫




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